普通のB-CAS vs. BLACKCAS
B−CASシステムでは、日付は1857年11月17日を起算日とした16ビットintで表す。システムが想定している日付の最大値はこれがFFFFのとき、すなわち2038年4月23日である。B−CASカードは放送波に含められている日付情報から現在の日付を計算するが、これがオーバーフローした場合には契約確認コマンドの返り値は「契約有効」になる。
カードが保持している1857年11月17日という起算日を改竄して、現在の日付でオーバーフローを起こせれば全てのチャンネルが契約有効になる。
クラックの手法としてはこのような理屈なのだそうです。
このカードをテストした報告もされており、不正防止用のアルゴリズムが解読されているのは本当のようです。 日々の戯言-BLACKCAS
しかしさすがに業界も重く受け止めているようで、有料番組を放送するWOWOW(東京)とスカパーJSAT(同)は、「不正なカードの存在は認識しており、詳細を調査中」として、さらに総務省も調査中とのことです。
海賊版カードで有料TV見放題 暗号解読か、総務省調査
しかしながら、今年から「スクランブル解除をソフトウエアで行なうことで、物理的なカードを不要にする」という新しい方式がスタートし始めますので、B-CASカード自体が将来的にはなくなりそうです。
地デジ保護新方式、’12年7月末に関東から開始-進捗を報告。’13年4月に全国で運用開始へ
ということですので、このカードは結局長続きしそうにありませんね。