日本で買えないものが簡単に手に入るので、私は海外の通販を結構利用しています。これまでAmazon(米国)、ebay(主に中国)、タオバオ(中国)、中国深センの有名なPCパーツ屋などを使って来ました。
最近AliExpress利用者が増えていて、いざトラブルという時には最悪の場合、OpenDispute(公開紛争)を使って運営が間に入ることにより問題を解決できるようになったことを知り、それならということで初めてAliExpressを試してみました。
ところが、早速注文と違う商品が送られてきてトラブル発生です。すぐにショップ側に連絡を取ったのですが、驚くほど話が通じないので、仕方なく噂のOpenDispute(公開紛争)を行いました。その経緯などお話ししたいと思います。
トラブル全体の流れ
1. 商品を注文
↓(12日経過)
2. 商品が到着 注文と商品が違うことが発覚
3. ショップに注文と違う商品が到着したことをメッセージ機能で連絡
4. メッセージに既読が付くが返信はなし
↓(数日経過)
5. 再度、メッセージを送信
6. ショップが意味不明なメッセージを返信(ショップとは直接解決は不可能と判断)
7. OpenDispute(公開紛争)開始
↓(数時間後)
8. AliExpress運営から解決策を提案される(問題の商品の価格7,586円)
・商品返却なしで一部返金(2,276円)
・商品返却して全額返金(7,586円)※返送料は購入者負担
↓(5日経過)
9. 条件が折り合わず、商品返却なしで一部返金で終了
注文した商品は日本で未発売だった中華イヤホン「KZ ZAS」で、間違ってきたのは「KZ ASX」です。購入したショップは「KZ Official Store」です。中華イヤホンとしてはかなり有名なメーカーです。残念ながら、その公式ショップで買ってもこのざまでした。
要するに、注文した商品と異なる商品が届いたという、いわゆる「商品違い」というトラブルです。
全額返金は購入者持ちで商品の返却が前提(商品違いの場合)
AliExpressのOpenDispute(公開紛争)を使えば、AliExpress運営がショップと購入者の間に入って仲裁してくれます。ショップと直接話がつけられない場合、便利なサービスで大変ありがたいです。しかし注文と異なる商品が送られてきて、全額返金を希望する場合、返送料を購入者負担で商品を返却しなければなりません。
今回この間違って送られてきたイヤホンの返送料について調べてみました。
KZ Official StoreのKZは中国のメーカーですが、商品はシンガポールから発送されましたので、中国かシンガポールに発送する金額を調べます。
荷物としては小さいイヤホンですので、海外に小型の荷物を送るにはこちらの国際eパケットライトが一番安いようです。
梱包した状態で約130gですので、送達日数2~3週間で1,065円(追跡サービス追加)となりました。(EMS便なら送達日数2日で1,400円です!商品の値段に寄りますが、場合に寄ってはこちらを検討しても良いかもしれません)
前述の通り、全額返金は購入者の返送料負担で商品を返却することが前提です。ショップから間違った商品を送られた時点で、全額返金して欲しければこの返送料は購入者が支払わなければなりません。つまり購入者は一切なにも悪くないのに、返送料だけ一方的に損をする仕組みなのです。
商品の送り間違いは購入者には防ぎようがありません。私の場合は、たまたま小さいイヤホンでしたので、この程度の返送料ですが、もっと大きい商品ならさらに返送料は高額になるでしょう。
私はこれが許せなかったので運営と折り合いがつかず、交渉時間切れとなり、強制的に商品返却なしの一部返金(2,276円)で決着となりました。
私の解決方法
特別なことはしていないのですが、AliExpress運営とこんな交渉をしながら、その裏では間違った商品がいくらで売れるのか調べていました。
その結果、およそ5,000〜6,000円程度で売れるだろうと予測することができました。おそらく一部返金(2,276円)で決着しても、返送料を払って全額返金してもらうよりも、トータルでは損はしないだろうと一部返金を受け入れることにしました。
AliExpress運営と一部返金(2,276円)で決着した後に、ヤフオクに出品し6,750円で落札されました。ヤフオクの利用料や送料などを引いて、予想通りトータルで損しない程度で決着させることができました。
今回の場合は、思惑通り損をしないようにできましたが、商品の値段によって返送料を払って全額返金の方が被害が少なくなる場合もあり得ます。この辺りはよく考えて臨機応変に損得計算をしましょう。
商品が間違って送られてきたときに使える英語
今回のトラブルで使った英語です。誰かのお役に立つかもしれませんので、載せておきます。
私の拙いグダグダ出川英語ですが、言いたいことは伝わると思います(大事)。もし注文と異なる商品が送られてきて困っているなら、状況に応じて内容を変更してバシッと文句言ってやってください。
ちなみに全額返金+返品送料を返金して欲しいという内容ですが、結局AliExpress運営からは「システム上、購入金額の以上の返金はできない」という返答でした。(冷たい)
英語 | 日本語 |
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Hello, I ordered 【注文した商品名】 but I have received 【注文と違う商品名】 instead (Order Number:【注文番号】). I’m not interested in 【注文と違う商品名】. Please send 【注文した商品名】 immediately. | こんにちは。私は【注文した商品名】を注文しましたが、代わりに【注文と違う商品名】を受け取りました(Order Number:【注文番号】)。【注文と違う商品名】には興味がありません。 すぐに【注文した商品名】を送ってください。 |
Please reply as soon as possible.If there is no reply, I will start open dispute. | できるだけ早く返信してください。返信がない場合は、Open Disputeを開始します。 |
Goods can be returned. But I don’t want to pay the return shipping. Because 【ショップ名】 sent me the wrong item. It’s not my failure. Please refund the item price and return shipping fee. I will check the return shipping fee, so please tell me the destination. | 返品可能です。しかし【ショップ名】から間違った商品が届いたので、私は返送料を払いたくありません。それは私の失敗ではありません。アイテム価格と返送料を返金してください。返送料を確認させていただきますので、送り先を教えてください。 |
The shipping cost was ●●●●yen using International ePacket Light in Asia. Please refund 8651yen (Product price ●●●●yen+Return shipping fee ●●●●yen). | 返送料はアジアで国際eパケットライトを使用した場合●●●●円でした。●●●●円(商品価格●●●●円+返品送料●●●●円)を返金してください。 |
As I say many times, this ●●●● yen is not my responsibility. Do you understand it? From the next time, I can’t shop with confidence. | 何度も言いますが、この●●●●円(返送料)は私の責任ではありません。分かりますか?次回からは自信を持って買い物ができません。 |
まとめ ー トラブルは楽しむくらいが丁度良い
今までは開封の様子を写真で撮影していましたが、今後は動画で撮影するのを試してみようと思っています。
商品が到着して梱包された状態から、カッターを入れ、中身を取り出して検品し、数量を数えるまで動画で撮影できれば完璧だと思います。
これで商品が最初から破損していたことは伝わりますし、数量が不足していることも見ればわかると思います。
少なくとも、AliExpressでOpen Dispute(公開紛争)した時には開封写真だけ撮影しているよりは、断然有利になるでしょう。
ただここまでやっても、残念ながらトラブルを完全に防ぐのは無理と言わざるを得ません。
私の場合、今回はたまたま間違えて送ってきた商品が、ある程度の金額で売れる商品だったので運が良かっただけで、どの海外通販でも一緒ですが、トラブルがあるかもしれないという覚悟は常に必要です。
そのリスクを背負う代わりに、日本では買えない商品が、激安で手に入るわけですね。
国内外の両面の口コミも十分調べて、保証や返品のしっかりした、問題ないと判断した海外通販しか利用しないことが大前提でしょう。自分の身は自分で守るしかありません。
ただまあ私から言わせると「トラブルを楽しむ」くらいが丁度良いと思います。海外通販なんてそれくらいの心持ちが健康的です。最近はかなりマシになって助かっていますが、箱が潰れているなんて普通ですからね。いちいち腹立ててたら正直キリがありません。
なにか変なものが入っていると「うはっ!そう来たかー」ってなりますし、ショップから問い合わせた返信メールが来ると「この人なに言ってんの?」って英語以前に文章が意味不明だったりします。
「この状況どうしてくれようか」と考えて、トラブルごとセットで海外通販を楽しめるようになるほど訓練されれば、あなたはもう立派な海外通販の上級者(ジャンキー)でしょう!