今回は、どのwebサイトに利用情報がトラッキング(追跡)されているのか、表面上ではわからない、それを視覚化する面白いアドオンをご紹介します!
目次
トラッキング(追跡)とは
一般的にCookie(クッキー)という技術を使うことによって、トラッキング(追跡)を行います。
Cookieとはすごく簡単に言うと、Internet Explorerや、Firefoxなどのブラウザに、ある種の印やメモをつけるものです。Cookie自体はトラッキングするためのものではなく、様々なことにつかえるのですが、これを利用すればどのwebサイトにアクセスしているのかを知ることができます。
そしてGoogleなどでは、そのアクセスしているwebサイトからその傾向を分析し、広告を表示する際に、その人が「最も興味がある」と予測できる広告を表示するといった利用の仕方をしています。
こういった手法は「どのwebサイトを訪問したか」を知る程度で、氏名や住所、電話番号やクレジットカード番号など重要な個人情報が漏れるようなことではありませんので、過剰に警戒するほどではありません。
しかし最近の露骨なトラッキングがアメリカで問題視され、その結果、将来的に全てのブラウザで「cookieを受け付けない」設定を標準にするように、ブラウザ業界で話し合いが行われており、いまのところほとんどの開発元が承諾しています。(Googleは抵抗しているようですが……)
Collusionのインストール
Firefoxアドオン版
Collusion – Firefoxアドオン
Firefoxアドオン版は、上記アドレスよりインストールして下さい。
Google拡張版
Collusion – Chrome拡張
Google拡張版はこちらです。
Collusionの使い方
Firefoxアドオン版のCollusionの場合、上の図のように右下にCollusionのアイコンが表示されますのでクリックしてください。Collusion表示用のウィンドウが表示されますので、そのまま普通にwebサイトを見ることでリアルタイムに情報が反映されます。
青い丸が訪問したサイト、灰色の丸がCookieを追加して情報を送信しているサイトになります。上の図には出ていませんが、赤い丸はPrivacyChoiceにおいて、追跡しているサービスとして確認されたものです。(PrivacyChoiceとは、トラッキングを行っているサービスを確認して、リスト化しているサービスです)
それぞれのつながりが視覚化されています。
ただ灰色の丸のサイトはCookieを使用していますが、必ずしもトラッキングを行っているかというと、そうではありません。Cookieは前述の通り、トラッキングだけではなく様々な用途に使いますので、トラッキングなのかどうかはCollusion上では判別できません。
トラッキングの防止方法
Cookieを使わない
トラッキングの防止方法で一番簡単なのは、ブラウザを「Cookie受け付けない」設定にすることです。
Firefoxであれば、メニューから、「オプション」→「プライバシー」タブの中程、履歴の項目で、「履歴を一切記憶させない」に設定すれば確実です。
またChromeであれば、メニューから、「設定」→下の方の「詳細設定の表示…」をクリック、プライバシーの項目の「コンテンツ設定」、Cookieの項目の「サイトからのデータ設定をすべてブロックする」および「サードパーティのCookieとサイトデータをブロックする」にチェックを入れて、右下の「OK」をクリックすれば設定完了です。
トラッキング防止用のアドオンを使用する
Cookieの全てをカットしてしまうと、不便なところも出てくるかもしれません。そういう方にはトラッキング防止用のアドオンを使うことをオススメします。主要なトラッキングを選別して防止してくれます。
Firefoxなら、Do Not Track Plus、Ghosteryなど有名です。あと個別にトラッキングをカットする、Google Disconnect、Facebook Disconnect、Twitter Disconnectなど豊富にあります。
Chromeなら、Google自身が開発した拡張Keep My Opt-Outs、Ghosteryなどが有名です。
おわりに
このトラッキングの分野のめまぐるしく進化しています。いままではCookieを使った手法がほとんどでしたので、Cookieを使えなくすればOKだったのですが、これからはそれだけではすまないような気がしています。
Cookieを利用して得られる情報は、アクセス履歴など表面上から見える情報だけでしたので、それほどのリスクはありませんが、ログインした上でのサービスを利用している場合など、さらに深い個人情報を登録しているだけに、こちらも十分注意する必要があると思います。
さらにこういったログインが必要なサービスの個人情報を利用して、購入履歴やアクセス履歴を利用した広告を展開されることも実際にあります。Amazonだって、サイト内でおすすめ商品を前面に出すようになっています。このような事がサイトの垣根を越えて展開される日が来ています。
さらに個人情報の漏えいにも注意が必要です(実際にはなにもできませんけど……)例えば、Googleのように複数のサービスを運営していて、それぞれが重要な個人情報を持っている場合、それらの情報を組み合わせたとき、かなりの脅威になると思います。これはなんらかの法律や規制が早急に必要なのではないでしょうか。野放しもまずいような気がします。
Google怖ぇぇ!知られてしまう個人情報16個&ユーザー属性バレ!
こういう法律や規制って、作る方が変化のスピードについていけてないから、いつもできるのが遅いですよね……